美貌、学歴、キャリア、結婚、出産、高級ブランド。
全てを手に入れた女もいれば、一部だけ手に入れた女、全くなにもない女もいる。
誰が1番幸せなのかはわからない。
幸せは主観だから。
最初に挙げた5つのもの。
これを全部じゃなくても、いくつか手に入れれば女の幸せの証明ができると市井の人々は考えている節がある気がする。
これから書くことは誰か特定のひとりの話ではない。
SNSで繋がっているだけの子、昔仲の良かった子、ただ私が黙って観察している子。
特に私と同じ感性を持ってそうな子が
花嫁になっていくのを見るととても寂しい気持ちになった。嫉妬もあるかもしれない。
私も花嫁になることには憧れがあるし、結婚したら見える世界があるのも、面白そうだと思う。
面白かった女たちが結婚して
やれ指輪はハリー・ウィンストンだの、
ウェディングは格式の高いあのホテルだの、
新居はみんなの憧れのあの街だの、
自慢なのか、ハイになっているのかわからないが、
Instagramに挙げているのを観ると
ジョージ・A・ロメロのゾンビを思い出す。
ゾンビたちは生前の記憶、習慣で理由もなく
巨大スーパーに集まる。
私がみた美しい花嫁たちも
キラキラしてるけど結局、スーパーに辿り着いただけな気がする。
彼女たちの脳はすっかり感染して、満たされているように見える。
誰かに噛まれたのか、それとも自分から首を差し出したのか。
はたまた政府とメディアがばら撒いたガスを吸ったのか。
ウェディングドレスは白い防腐剤で、ハイブラの指輪は首輪みたいに見えた。
だけど彼女たちが笑っているから、私は何も言えない。
むしろ、私もそこに行きたかったのかもしれない。
誰かに噛まれて、愛されて、死んだふりをして歩きたかった。
噛まれそうになったこともあるけど、逃げたこともある。
私はまだ歩いている。でも、キラキラネオンのスーパー玉出でさえ、私には遠い。
ゾンビになりたいのか、人間のままでいたいのか、もうわからない。
だからどうか、頭を撃ち抜いて終わらせて。
若い頃の恋人との打算のない結婚の方が圧倒的に幸福度が高く、それに対する必死の抵抗のように見えます。
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