2026/03/27

マッチングアプリにて犬死に

5年くらい前、近所に住む男の子とtinderでマッチした。

会う前に電話したけど、喋り方が無理で
「この段階でもうタイプじゃない」と言ったら、
「ええ、なんでやねん」と言われた。
なぜかそのまま友達になった。

隣駅に住んでいたから、たまにこっちまで来てもらって、駅前のしょーもない居酒屋で飲んだ。

シュンくんは皮肉屋で、基本的に何も信じていなかった。
家族はその逆で、なんでも楽しそうに信じるタイプらしい。

学生の頃、家族がトイプードルを飼うと言い出した。
シュンくんは「どうせ途中で飽きるからやめとけ」と言ったけど、
犬より家庭内の立場が低かったから、普通に無視された。

案の定、家族は飽きた。
世話をしていたのは、結局シュンくんだけだった。

「アイツだけが俺を理解してた」と、彼は酔うと泣いた。
理解していたのが犬なのか、
“最後まで残った存在”だったからなのかは、よくわからない。

ちなみにその犬は、家族でキャンプに行ったとき、
目を離した隙に他の犬に喧嘩を売って、噛み殺されたらしい。

そんな死に方あるのかと思ったけど、
シュンくんの話って、だいたい最後がそういう終わり方をする。

ただ、彼が言っていた一言がいまだに好きだ。
彼はアプリで知り合った女の子に対して
「どうせなら色んな人見てから俺を選んで欲しい。」
と言っていた。

いまだに誰にも選ばれていないけど。
条件だけは、ずっと変わらないまま。

——— ©️DSH / 2026

0 件のコメント:

コメントを投稿

気軽にコメントどうぞ。
返事はしません。でも、読んだら笑うかも。